早いもので、今年もあと2ヶ月となってしまった。
日めくりカレンダーの残りもこんなに少なくなってしまっている。
前回のブログ「急ぐ(https://www.daiichi-printing.com/blog/11/12310/)」で書いたが、ダボは13年前、59才の時、某団体の15周年時の会長を仰せつかったと書いた。
昨晩、この会で、周年の検証が行われ、2年後の30周年に向けての活動が開始されている。
15周年式典は2011年3月24日に予定されていた。
この前、1年間を掛けて、色々な事業を行って来た。
ダボが、その4年前、軽い脳梗塞を発症して、少しの間、車椅子生活を余儀なくされたので、毎年京都で行われる車椅子マラソンチームにウィンドブレーカーを寄贈したり、静岡県舞台芸術公園にソーラー時計を寄贈したり、着々と準備を進めて来た。
2011年3月11日、東日本大震災が発生した。
翌日には福島第一原発での水素爆発が起こり、日本中大混乱となった。
日本中が喪に服した様な状態で、東京電力管内では計画停電が行われ、日本中で宴会や旅行が自粛しようと言う雰囲気が蔓延し、暗い日々が続いた。
記念式典まであと2週間足らずの時期だったので、一寸困った。
この時の判断は「決行する」「中止する」「延期する」の3つの中の選択であった。
皆でこれについて協議を行なった。
「決行」すれば批判の対象となり、「中止」すれば今までの仕度の発表が出来ない。「延期」なら何時にするか?
震災発生後、4日目の判断であったが、「延期」と決め、3ヶ月後の6月16日に変更した。
その後、久らく日本中は暗く静かな日々を過ごしていた。
ほとんどのTVのバラエティー番組の自粛、イベントは中止、旅行は中止で、流れるニュースは楽しい話は一つもなかった。
ゴールデンウィーク前に、この雰囲気に変化が起きた。
僕は、渓流釣りが専門であったが、「朝まづめ」と言って、朝一には当たりが有って釣れるが、10時頃、風が吹き出すとイワナの喰いは全く無くなってしまう。
僕はあまり蘊蓄はないが、海釣りでも同じ様な事が起こると、当時の幹事をしてくれたS氏から聞いた事がある。
全く「潮目」が変わると、今まであった当たりが全く無くなる様な事が起こるらしい。
この時(2011.3.11)の時も同じだ。
今まであんまり「自粛」「自粛」と言われていたが、急に変化が起きて、「このままでは日本中が沈没してしまう。宴会を行おう!酒を飲んで集まろう。旅行に行ってお金を使って日本を活性しよう。」と、昨日まで言っていた暗い生活は一変した。
正しく「潮目」は変わったのであろう。
6月に延期した判断は成功と言うことになった。
色々と中止したイベントは残念だったし、その時実施したイベント、企画は批判された。
全ては時の流れで変化する。
結果が解っていて延期したのではなく、様子を少し見ようと言う判断からの結果でした。
1980年初頃、遠州地方は「やらまいか精神」「激練り」で活力があり、駿府の地は「保守的」「大御所行列」で活力が乏しいと言われていたが、松菱デパート倒産後の、静岡新聞「大自在」で「浜松の地価の下落より静岡の方が被害は小さい。時の勢いで、物事を判断すると見誤る。」と言う文章が頭に残っている。
潮目が変わると言う事だろう。
近頃の「円安」、遠くになった「コロナ禍」、当たり前の「平和」。
見誤る事の無い様、慎重で行こう。
一つ見誤った事があるが、ここでは記さない。
記 ダボ・イトウ