1995年(平成7年)、某団体に仕入れ先の社長様に勧められて入会した。
42才の時でした。
その時、そのクラブの初代会長を務められたO氏が、先月7日に亡くなった。(行年88才)
ここ数年はクラブにも出席なされてなかったので、体調は如何?と何時も心配していた矢先の事でした。
O氏は、僕とは15才違いで、会長時は確か60才少し前で、話内容は格調高く、姿勢は背筋がピンと伸びて、僕もあの年代になるまでにお手本にさせて戴き、少しでも近づきたく思ったが、70才を越えた今でも、当時のO氏の半分の人間になれなかった。
毎回、会長挨拶を言う時間が有り、O氏が10分程、話をしてくれていた。
その時代は、ICレコーダーが無かった訳ではないが、文章の書き起こしの担当で、必死に聞いて書き残していた。
内容が哲学の話で、チンプンカンプンでした。
(丁度その時、「ソフィーの世界」と言う本が流行っていたので、早速買って来たが、こちらは完読とはならなかった。)
ある時、書き起こしに自信がなかったので、O氏に内容を聞きに行った事が有る。
その時、O氏は内容の話の文章をくれた。
それを見て驚いた。
一言一句書いて有って、それを全て覚え込み、話をしていたのです。
仕込みの準備から一言も間違いなく喋る記憶、その姿に憧れました。
趣味の世界では、社交ダンスが得意で、奥様とパーティーで踊られていた格好良い想い出が残っています。
「S菊」で河豚を奥様と一緒に食べた時、
「ワシは腕立て伏せ30回は、簡単だ!」と言って、畳の上で見せてくれた。
あれ程、立派で元気なお方であったが、残念です。
O氏とは15才の年の差です。
毎日を、O氏の姿を想い出し、憧れた人に近付けられる様、一歩でも前に出よう!
記 ダボ・イトウ