先月16日に静岡を台風が通り過ぎた。
強い風で、本通(登記上の本社所在地)の第一印刷(株)の看板が破損した。
片面のプラスティックの板が割れてしまい、又、建物本体とのジョイント部分に緩みが出て来た。
この看板は前社長(父親 平成11年没)が、もう35年前くらいに作った物だ。
建物の上部に取り付けてあるものなので、落下したり、通行者に当ったり、風で飛ばされて何かにぶつかったりしての事故が起こると困るので、早急の修繕が必要になった。
知り合いの先輩である看板業を生業としているU社長の処へ相談に行った。
現況を話して
『このご時世なので費用はあまり掛けたくない。
予算が有る訳でもないので、どうにか安く出来ないか』
と相談を持ちかけた。
U社長曰く
『近頃の看板は破損して修繕と言う話があっても、結局撤去と言う事が多いよ。
経費を掛けない会社が多くて、看板業も全く不況の業績に入ってしまった』
との話であった。
一昔前だと、看板が人を呼び、商品を紹介し、効果も有ったが、ここの低成長の時代では、なかなか新設や改装は難しいとの話で、なるほどと納得してしまった。
「看板を降ろす」
と言う言葉が有る。
商売を畳む時を指す。
印刷業もペーパーレス化や、省資源を求める時代に、紙媒体の需要は低下し厳しい環境である。
でも、この看板は僕の父親が作った看板だ。
35年前と言えば、日本の経済も活力が有り、成長が望めた時期である。
夢を持っていた父親の看板を降ろす気は、父の夢をつぶす事になる。
修繕費を捻出して大きな看板にする事は出来ないが、現状は元に戻したい。
そして、新しくした看板と共に事業も新しい展開を考えたい。
ブログをお読みの皆様、トップページに戻って、弊社(第一印刷)の事業をもう一度見て、印刷物、包装資材のご用命がございましたら、是非、弊社にご注文下さい。
看板はまだ有ります。
(本通2丁目中電静岡支社 東隣です)
記 ダボ・イトウ