今日で東日本大震災発生から3年が過ぎた。
時の流れの速さの感覚は、人それぞれに依って違う。
被災地の人達はなかなか進まぬ復興に、すごく時間の流れが遅いと感じられるであろうし、他の被害の無かった地域の人や、親しい人を亡くした人達はもう3年も過ぎたと、時の流れの早さを感じるであろう。
丁度3年前、僕はある団体の周年事業を迎えていた。
開催の日程は3月24日であったが、震災が起こり、日本中が自粛ムードになり、何でも「自粛、自粛」と言う事になり、事業予定を延期とした。
この時、「中止」か「延期」かと言う判断が求められた。
2万人以上の人達が亡くなったり、地域が壊滅した状況の中では「中止やむなし」。
折角準備してきた事だし「しばし時間をおいて実行すべし」との延期論。
考え方が二分されていた。
どちらが良くて、どちらが悪いとの事ではない。
人、それぞれの物の考え方であった。
震災発生から3週間。
日本中が本当に喪に服した様な静かな時を過ごした。
飲食店の灯は消え、観光地への人の流れは止まってしまった。
世界中の国から日本人の団結心、相手の心を慮る人間性が、大賞賛を浴びた。
明確に覚えている。
3週間経った日、日本中の経済社会の動きが止まり、
「これでは日本再生が出来ない。元の様に元気ある日本を取り戻すには、自粛を止めて、金の消費を動かせ」
と言う事になった途端、全面的に色々な活動をする事が是で、自粛は止めようと言う事になった。
潮目が変わった。
これ程、はっきりと潮目が変わったと感じた事は無かった。
潮目は常に変化する。
僕の人生が、前半から後半に変わったのか?
いまだ変わっていないのか?
その潮目は今日現在は感じていない。
既にもう昔に変わってしまっているのであろうか?
記 ダボ・イトウ
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