静岡産学センター(通称ペガサート)で、セミナーがあり、帰りに久し振りに松坂屋に行って来た。
松坂屋デパートは、凄く思い出のあるデパートだ。
もう十年以上前になってしまったが、釣りのシーズンが終わった(4月〜9月)後の日曜日、母親とよく出掛けた場所だ。
その頃は、早朝に駿府公園のお壕の廻りを3周程走って、家に帰り、シャワーを浴びた後、ビールと焼酎を飲む。
そしてデパートが開店する頃、二人で松坂屋に来た。
お昼前、催事場でイベントを見て、お好み食堂に行く。
「刺身を1,000円切ってくれ」
と言って、それを肴にして日本酒の常温銚子を2〜3本飲む。
母親にはいつも「トロロ御膳」を注文させて、残ったご飯を僕が食べる。
その後、地下の食品売場で、夕食の買い物をして帰る。
ホロ酔い気分なので、家まで歩いて帰ると丁度、母親も良い運動になった。
楽しい思い出だ。
一緒に歩く時は、手を繋いで帰って来た。
(兄貴はなかなか母親と手を繋ぐ事に慣れなかったが、晩年は平気になって手を繋いで歩いたのは、これも嬉しい思い出だ。)
そんな事を思い出しながら、松坂屋の地下に行って、牛肉を買って来た。
個体識別番号の付いた黒毛和牛である。
(黒毛和種と言っても国産牛とは違う。外国産和牛である。
この不思議さは、有明海で採れても「浅草のり」!
この話は又、次の機会に)
今日、ペガサートに行って来たのは、セミナー参加であった。
テーマは、『残り5ヶ月で間に合う、マイナンバー対策』
と言う、タイムカードや給料ソフトでお世話になっているAMANO様主催であった。
今年の年末調整時には、各申告者はもとより、扶養家族まで個人にナンバーが付くそうだ。
10月より開始され、来年の1月より施行すると言う話だ。
マイナンバーは個人にも企業にも振り分けられて、牛肉のトレーサビリティーではないが、誰が何処で何を?と言う把握が出来る。
情報漏洩が起こった時、この番号を管理する者(雇用企業)に罰則が有るそうだ。
前々回に書いたブログ「無謬」(http://www.daiichi-printing.com/blog/06/2554/)の時とは、随分差が有る。
現在の処は、税の公平と社会保障の洩れの防止の為しか使われないと言う説明であった。
国民の為の制度である。
企業にも番号が付与され、これからの商取引にも拡大して、先程の公平さが達成出来る社会の到来となるのであろうか?
大企業の使途不明金や、政治家に対する寄附行為も全て透明性が担保される夢の社会が出来る。
しかし、僕が生きている間は、税の取り立てや社会保障の為の抜け道を防ぐだけで終わってしまうだろう。
何時の時代でも、「水清ければ魚住まず」。
完璧な社会を人間は求めるが、永遠の課題として残る。
人間はやはり、欲望の生き物だ。
なんだか、個体識別番号を付けられ、太らされ、最後には食卓に上る牛肉の様だ。
明日は、日曜日だ。
娘と国産和牛の焼き肉を食べに行く約束をした。
娘は未だ二人共、生まれた場所で付いた識別番号で太りながら暮らしている。
記 ダボ・イトウ
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