文藝春秋社から「東京たべもの探検」と言う文庫本が発行されたのは1984年(昭和59年)で、既に34年経っている。
その後、このシリーズは「B級グルメ」と言う商標を取ってシリーズ化された。
「B級グルメ」と言う言葉は商標なので、近頃は「B級グランプリ」とか名前を変えてイベントが行われている。
僕はこの当時(30代前半)このシリーズの本をよく見ていた。(ビジュアル版)
このシリーズ本の中で「ラーメン」「そば」「寿司」と言う日本人の好きな食べもの紹介があった。
「B級グルメ」の語源は、値段はB級、味はA級から来てるので、安価で美味しいものの紹介である。
「ラーメン」シリーズの中に東京に出掛けると必ず寄った千駄ヶ谷の「ホープ軒」が載っている。
当時、メンマラーメン生玉子入りが650円で紹介されている。
近頃は行った事がないが、おそらく1,000円しているだろう。
高校時代、ラーメンの平均価格は70〜80円だった。(昭和40年代後半)
昭和の終わりのラーメンの平均価格は450円程だった。
近頃のラーメンは700〜800円もするから平成に入って倍になった。
高校時代から比べると10倍だ。
ラーメンが70〜80円の時代が幸せか?
でも当時はクーラーも携帯電話もなければ、家の中で温水が出るなんてほとんどの家庭ではなかった。
物価は毎年上昇したが、所得も毎年増えた時代だった。
先代の社長(父親)が
「億の商売をしてみたい」
と言っていたのも、この頃の話だ。
昨年の暮れから資材の値上げは要請が続いている。
軟弱な市況だったが、この秋口に入ってメーカーの強力な価格交渉となっている。
「値上げが受け入らねば供給できません」
と交渉の余地がない。
それでなくても印刷業界は厳しい環境の中で、価格競争の勝負をしているので苦しい。
ラーメンが10倍になっても、生活が豊かになってゆく時代は値上げを吸収しながら、何とかやっていける。
「坂の上の雲」の時代だ。
夢が、坂の上にはある。
この先、坂は昇り坂なのか?下り坂なのか?解らない。
坂が下りなら「坂の下の霧」と言う話になってしまうが、
僕の信条
「楽観は意志、悲観は感情」
で、夢を持って上昇の時代が来ると思い、この値上げに対処してく考えです。
記 ダボ・イトウ