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選択(トリアージ) VOL.7 – NO.503

およげ!たいやきくん

 

「まいにち まいにち ぼくらは てっぱんの ~」と『およげ!たいやきくん』が歌われていたのは経済成長が国民一人一人が実感できる1970年代後半である。

それからバブル崩壊までの30年間は右肩上りの今振り返ると豊かな時代であった。しかし、この時代でも取り残され失意に沈んだ人も居るし、倒産企業も数多くあった。でも豊かな成長の時代は「老人に席を譲る」「豊かな老後を暮らしてもらう」「福祉の充実」「底辺の底上げ」が当然の事のように言われ、これに反対する意見は異端で社会からは白い目でみられていた。

バブル崩壊で山一證券はなくなり、北海道拓殖銀行は消滅し、割引債ワリチョーなんて知っている人は今では少ない。

社員は悪くないんです。(名言)

山一証券 野沢社長の会見

新生銀行の前身

 

1977年 ダッカの日航機ハイジャック事件が起きた時、福田首相の「人の生命は地球より重い」と有名な言葉で、刑務所・拘置所に居た同志を、また刑事犯であった二人の囚人を超法規的措置という事で解放し、人質は全員無事に事件は終わった。

国外へ逃げた人達

 

 

 

豊かな時代は続き、医療は発達し、新薬は開発され、生命の尊さは何よりも一番の優先順位となり、日本は世界一の長寿国となった。

1945年8月に大日本帝国は「米英支蘇に共同宣言受諾を認めた」。 このポツダム宣言受諾前は「命は鴻毛より軽し」と言われた時代であった。
真逆に変わるという事は、前回のブログ『好色一代男(世之介 女護之島に着く) VOL.7 – NO.502(http://www.daiichi-printing.com/blog/03/7375/)』で書いた。

コロナ感染問題はいろいろ社会の仕組みを変えさせている超法規で犯人の要求を呑んだ時代とは、変わったのだ!コロナ感染重症者は人工呼吸器が必要と言われている。人工呼吸器が患者の数に追いつかない。糖尿病・循環器に持病が有る高齢者は死亡率が高いと言われる。死ぬ確率が高いという事は、人工呼吸器が足りない時は助かりそうな若者の重篤者に廻す時代になったみたいだ。

 

 

 

大災害で被害者が多勢不幸にして発生した時、医療順番を選別する(トリアージ)という考え方が行われる時代となっている。もう全ての人を満足させられる拡大を基にした思考は変わってしまったのだ。(人の命より地球の方が重い)

 

人間の社会も発達して来た様でも、弱肉強食の時代の後戻りの様で寂しい。本来なら年寄りを優しく、弱者に手を、貧困を撲滅、という流れが止まる事は、嫌な時代だ。少しの後戻りや停滞ならまだしも「海ゆかば…山ゆかば…~」の思想までの戻りなら辛いものがある。兎にも角にも「年寄りは」早かれ遅かれこの世には長居できない。

 

  ※ このブログの下書きは、前回ブログ『好色一代男(世之介 女護之島に着く) VOL.7 – NO.502(http://www.daiichi-printing.com/blog/03/7375/)』と一緒に書いた(3月20日)ので、決して3月28日 静岡新聞の論壇 [元東大教授 伊藤元重 氏(同級生)] を読んでの「パクリ」ではありません。本来なら月末にUPするつもりでしたが、早めに今日しました。

 

 

 

        記 ダボ・イトウ

 

 

 

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