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文化

 

今日は4月30日。

月末で給料日でありました。

4月が終わってしまう。

これで、平成27年(2015年)も1/3が終わった事になる。

 

時の流れの早さは、年金をもらう毎にスピードが早くなると感じる。

若い時は、早く大人になりたい。(どういう意味での大人か?は個人のスタイルに依る)

早く学校を卒業したい、などと思っていた時は、時間の流れは長く感じていた。

でも、先般書いた『現在(いま)』(http://www.daiichi-printing.com/blog/04/2375/)の様に、地球カレンダーでみれば一瞬である。

然し、人にとっての時間は、数多くの思い出や、悩み、楽しみと、色々と言い尽くせない事が有る。

 

これが人生である。

 

 

僕の15年来の御用達先である本屋が、今日で閉店する。

街中の本屋さんが閉店するのだから、一寸郊外ではショッピングセンター内や複合店でしか本屋さんは無くなってしまった。

僕は特殊ジャンルの本(どんなジャンルかは説明しません!)のコレクターなので、本屋さんの変遷は手に取る様にわかる。

 

20才台の頃は札の辻に有った東京堂書店であった。

その店が閉店した後は、少し西に行った七間町の石渡書店、

又、その店が閉店した後は、映画館の前の藤田書店、

又、そこが閉店して、今日閉店する渡辺書店の常連となった。

長い間、文化を育み、ありがとう。

この本屋さんは、15年以上通っている。

この本屋さんを呼ぶに、「渡辺書店」と呼ばずに、「文化」と呼んでいる。

15年も通っていると、「黙って、静かに」本を選ぶなんてしない。

内容について、お互いの意見を言い合う。

「この内容はたいした事ないな?」

「お客さん、これが売れてまっせ」

などと喋っていると、入って来た客が驚く。

大概、このジャンルのお客は、「ス〜ッ」と入って来て、「ムッツリ、黙って」本を買って帰る。

内容について語り合うなんて誰も居ないが、僕達は売り手と買い手の間柄を越えている。

料理(おでんや煮込)を作ると持って行くし、

旅行に行けばお土産を持って行く。

 

昔、ここの親父と話をしていて、彼が言った。

「このジャンルは、人間にとって必要だ。僕は文化だと思う。」

と言ったので、店の名前を「文化」と呼ぶ様になった。

 

街の中から文化の灯が消える。

寂しい事だ。

 

連休が終わったら、牛アキレスの煮込みを作って、閉店祝を持って行こう。

『エロ本屋さん、お世話になりました。』

 

 

        記 ダボ・イトウ

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