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愛憎 Vol.11-692

丁度、30年前の今日、1994年5月22日、井川上流藤島沢と本流との出合いで、大きなアマゴとやり取りをした。

30年前の事ですが、鮮明に脳裏に残っています。

釣り友T氏と。

当日は、前日夜からの雨で、流れは増水し始め、渡渉も限界の一歩手前で、濁りが入り始めていた。

普段なら水深40cm程の瀬も、70cmくらいの急流になっていた。

 

激流になっていても、流れが若干、岩などで弱る場所がポイントだ。

餌(ヒラタカゲロウ)を投入。

ヒラタカゲロウ

2投目で大物が掛かった。

通常の仕掛けは、道糸0.6の通しを使っているが、流れが太くなって来ていたので、0.8に変えていた。

これなら40cm程でも上がる筈である。

この2投目で掛かったアマゴは、凄いパワーだった。

激流なので、取り込みに20m程降りながら、やり取りをしたが、0.8の仕掛けを流れの一番きつい処に入って切っていってしまった。

それまで尺上は何回か?釣り上げているが、今まで経験した事がない引きの強さであった。(激流はパワーを増大させる。)

20年経った今、その時は釣り上げられなかったこのアマゴに、愛らしさを感じていたが、釣りを辞めてしまった今では、逃げたアマゴに悔いの思いの方が、多くなっている。


今月8日、西新宿のタワーマンション前で、25才の女性が、待ち伏せしていた男性に刺殺される事件が起きた。

ガールズバーを経営していた女性に、男性は1000万円以上、趣味のバイクを売り、消費者金融からも700万円程借り入れて、女性に用立てていたと言う話である。

好きだと言う感情(愛)が恨み(憎)に変わってしまっている。

「愛憎相半ば」と言う事であろう。

※「頂き女子」の判決も最近出ていた。


釣り糸が引き込まれる時と同じである。

取り込みをしている時は、糸の強さに喜びを感じ、それが切れてしまった時、1号の仕掛けを使わなかった悔いが残って0.8号の糸に不満が出る。

0.8の糸

釣りの極意は、竿のしなり(反り返ではない)を使って糸を切られずに、取り込む事が出来るか?出来ないか?

人間関係も然り!!

ここに極る!!

 

 

 

        記 ダボ・イトウ

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