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捨てる!(未練) VOL.7 – NO.514

泡盛(瑞穂)

手元にもう45年程前に両替町にあった(昔 日映森岡ビル)「カクテルコーナー」のサービス券が残っている。(当然、店が無いので使えない。確か?カクテル一杯サービス券であった。)

何故このサービス券が残っているかと言うと、当時 田中屋デパート2階紳士靴売り場に居たR・Mさんと初デートに行った時の記念なので捨てられない。一つ年上だったが小柄で優しい性格なので妹の様な存在に感じていた。永く付き合っていたが東京の大学の生活の時で、今では通勤圏と言われる距離だが、携帯電話もない時代なので段々疎遠になってしまった。今となれば[未練]

カクテル一杯サービス券(カクテルコーナー)

でも初デートだったカクテルコーナーのサービス券は、もぅお店も無いし、日映森岡ビルもないが、捨てられない[未練]がある。

 

 

近頃はコロナ感染で、いつ重症化してしまうかもしれないので、身辺を片付けなければならないと思うが、現実には何も整理出来ていない。

ダボの父親は几帳面な人であったので、何でもメモするし、購入した品は必ずメモしたり、日付を記したりしていた。手元にある朱肉も裏を見ると平成9年に850円で買ったことが解る。

 

 

こんな具合なので、僕が釣りに出掛けていた時 被った帽子は父がプレゼントしてくれた品で帽子の裏を見ると、父の字で「昭和56年」の文字がうっすらと見える。40年前の筆跡が今でも残っている。

この黄色い帽子

黄色い帽子

裏に残っている父の筆跡

 

その父が亡くなるまで記していた手帳が残っている。細かい文字で「ビシッ」と色々な事柄が書き残してあってそれを見る度、丁寧な仕事をしてきたと解る。

 

細かい文字でビッシリと!

粗雑はダメだ

 

その手帳も[ある頁]が20枚ほど落ちている。


亡くなる一年ほど前に、父はよく金庫の中や身辺の品を頻繁に捨てていた。肺気腫だったので苦しい生活が続いていたので、人生の[未練]を断ち切ったと思う。

 

 

今日は6月13日、15年前の今朝、僕は軽い脳梗塞になった。軽かったといえ15年間、左足と左手には痺れが残っていてバランスが悪い。脳梗塞以前は大酒を飲んでいた。仕事が終わると家に戻り即一杯が始まり、8:00頃 外に出掛けて又 呑む。「ベロベロ」になって帰ってきて寝処で又飲む(朝起きると残っているが…)こんな生活であったので、病気になって少し反省して、「断酒」を決めた!

一切飲まない事にした。幸せな事に痺れだけで済んだので(53歳の時)少し考え直したのである。それ以来 自分に課した断酒は守っている。でもその当時飲んでいた泡盛(瑞穂)の入っていた「カメ」を捨て切れない。未だ一升以上入って残っている。父はしっかりと手帳の一部を処分した人だが息子は未だ「カメ」を捨てられない[未練]がまだある。

 

 

[未練]を断ち切れない男は見れんぞ!!

 

        記 ダボ・イトウ

 

 

 

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