先日から、20年来通院しているS病院の貸し出し自由の所蔵本から
「国際マネー戦争」と言う本を
借りて来て読んでいる。
発刊が昭和六十二年(1987年)。
著者が及能正男(きゅうのう まさお)氏で、25年前の図書である。
通常、古い書物は発見が無く、新刊の方に目が向く。
ところが、どっこい。
読み直してみると、凄く面白い。
何故なら、約25年前の現状の分析が成されていて、その後の経済の起きた事と合わせてみると、経済学の難しさが、「単なる予想か」と思える。
アメリカ金利(公定歩合)が、1981年14%で、1987年は5.5%に急激な利下げが行われたと書いてあった。
実に8.5%のレーガン政権の高金利訂正との事で、今、思えば、天文学金利であり、時代は変化する。
変化に供なって経済は動く。
(反対なのかもしれない。経済が変化するので時代は変わる)
この本の中に
「証券化出来ない金融取引は存在しない」
と言われる様、証券化の時代で有ると書いてあった。
リーマンブラザーズの破綻が確か2008年であったので、この本が書かれた時より20年経って、証券化の不良債権化が表面化して、世界的な問題となり、今に至るまで尾を引いている。
どの様に分析しても、予想しても、人間の経済に対する心理(自分の利益を求める気持ち)は解らないと思う。
であるから、経済学の終りはなく、永遠に悩みながら、過去発生した事情を積み上げて勉強する。
ある経済人が言った言葉を思い出した。
「データなんて所詮、出〜た結果だよ」と!
記 ダボ・イトウ